2016年10月31日

楢:ナラ 白炭の燃焼

 
楢:ナラ 白炭の燃焼

白炭ですが、いわゆる備長炭(カシ類、ウバメガシ)ではないナラの白炭です。
主にカシ類の少ない、東北や山陰地方など様々な地方で製炭されますが、生産量が少なくあまり流通していません。
白炭のため備長炭同様にほとんど臭気がなく、昔から囲炉裏や火鉢、掘りごたつに使われた良質な木炭です。
生産者は戦後徐々に少なくなり、近年、海外からの安価な備長炭の輸入が増え、ますます減少したそうです。
里山やそこで暮らす人たちの生活を守り、二酸化炭素を増やさないためにも、こういった良質な木炭の生産が増えればよいと思います。
価格は一般的な国産黒炭より高価です。


※白炭(備長炭を含む)は一度燃焼させた炭に灰をかけて消火したものです。燃焼時に樹脂成分がなくなるため、ほぼ臭気がありません。


楢(ナラ)白炭
DSC_0035DSC_0052












燃焼具合ですが、備長炭のように着火直後から全体が強く光るということはなく、比較的黒炭に近い燃焼のが多く、
着火部分より黒い部分を残しながら、徐々に広がっていきます。
その速度は黒炭よりやや早いかもしれません。また、燃焼時間もやや黒炭より長いと思います。
黒炭同様に全体が光るには少々時間がかかりますが、黒い部分がなくなるまで着火してしまうと、
炎も少なく強い赤外線を放ちとてもよい火力があります。
また、炭質は産地や生産者、形状により様々で、黒炭に近いもの、備長炭のようによくしまったものと様々です。

湿気を含むと備長炭と同様に爆跳することが多いです。
※爆跳:ばくちょう 着火時にパンパンと勢いよくはぜる現象。


部分着火して徐々に火が回っています。
▼クリック拡大でご覧ください

IMG_6727DSC_0057
















よくしまった炭は、燃え方も備長炭に近いものがあります。
DSC_0094
素晴らしい日本の木炭です!












目次へ戻る

Posted by field5392 at 19:50│TrackBack(0)

この記事へのトラックバックURL