切り出し七輪を植木鉢に!
七輪工場の周りには沢山の珪藻土の植木鉢があります。
製造中にキズついたり、ひび割れした切り出し七輪を廃棄するのはもったいないので、植木鉢として活用しているのです。
これは植木鉢として使うため、上の七輪の加工を途中で止めたものです。
もちろん切り出し七輪と同じ珪藻土の塊を削り出したものです。
どのような形状の七輪でも未塗装品なら植木鉢に変身!するのです。
これは商品化を考えて実験的に製造したものです。
珪藻土(切り出し製品)は水に強く、水の吸水力がとても高いため、下皿に水をいれると
ぐんぐんと水を吸い上げ、上部まで満たされます。
実験的に数年間植物を育てていますが発育は良好です。
珪藻土はたっぷり水を蓄えることができ、空気も通るので、植物の品種によっては好ましい環境のようです。
工場で話を聞きますと、昔から植木鉢として活用されているとのことです。
屋外でしたら土中に埋めておくと自然に水分を吸収するので、水やりの回数も少なくてよいようです。
円形の切り出し七輪を植木鉢にしたものです。
写真はありませんが、工場の周囲にはさまざまな長方形の七輪を植木鉢にしたものもあります。
常に湿気を保つため、ご覧の通りすぐにコケが生えます。
白く見えるのは珪藻土のミネラル成分(主に硫黄の結晶)が外側へでてきて付着したものです。
カビも付着しているかもしれません。
タワシなどで削り取ることもできますが、何度も定期的に繰り返す必要があり、
植物が入った状態ではなかなか面倒です。
また、珪藻土はとても柔らかい素材なので鉢が削りとられてしまいます。
今のところこの汚れの着かない表面加工技術がありません。
珪藻土の焼成温度は800度程度なので釉薬が溶ける温度には達しないのです。
それと柔らかい珪藻土の塊を削って作る方法しかなく、十分な厚みも必要で、
陶器のように自由なデザインができないという面もあり、残念ながら、今のところ商品化は困難!です。
もし、切り出し七輪で処分するものがあれば是非、植木鉢として使ってみてください。
※練り物の七輪は水をかけると溶けて流れてしまいます。
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