鉄瓶には何とも言えない魅力があります。
しかし、実際に使ってみると面倒で不便なことも多々あるものです。
鉄瓶を使いこなすには、性格的に、そして時間の余裕など生活的に、向き不向きがあるものです。
鉄瓶を買った多くの人は、使わずお蔵入り!にしていることも多いのが事実。
あなたには向いていますか?鉄瓶の良し悪しを少しでもおわかりいただければと思います。
鉄瓶のご購入をお考えなら、是非ご一読ください。
鉄瓶の魅力
鉄瓶の魅力は何と言ってもこの風情、この趣でしょう。
たとえ使わなくても飾っておける!
ヤカンや土瓶を飾ることは少ないでしょうが、鉄瓶はどれをとっても装飾的な価値があります。
火鉢や囲炉裏を使わない夏季でも、鉄瓶は飾っておけます。
そして、日本古来の技法で作られた鉄瓶には特有の美と技を感じることができますし、伝統を受け継いだ力強い職人の息吹を感じることさえもできます。
←私が愛用している大ツル鉄瓶
鉄瓶の魅力
そして鉄瓶は使い込むほどによい味を出してくれます。
使い方によって新品にはない何ともいえない風合いが生まれ、数年、数十年と、それなりの風格が生まれてきます。
新品の時が最も美しく、使うほどに汚くなるヤカンとは異なり、使うほどに美しさを増すこともできるのです。
このような志向の好きな人にはとてもよい財産になると思います。
▼新品の鉄瓶 漆の黒で覆われています
▼使用中の鉄瓶 使い込むほど味がでてきます
サビを防ぐため茶を煮込んだり、茶渋で磨いたり、一見して面倒に見えることでも、愛車を磨くかのごとく楽しみになることもあるです。
鉄瓶のここが不便
鉄瓶を単に湯を沸かす道具として見れば、決して優れた道具と言い切ることはできません。鉄瓶の使い方には面倒なことが多いです。
とにかく重い!
鉄瓶は厚さ数ミリの鉄でできていますから、当然のことながら重いです。
同じ重量のステンレスやアルミのヤカンと比べると3〜6倍ほど重いです。
・重くて湯がどの程度入っているのか?持っただけではわかりません。
・重くて洗いカゴの食器に重ねることができません。
・足の上に落としたりすると危険です。フタを落とすと湯のみなどが割れます。
・もちろん持ち運びにも不便です。
すぐにサビる!
鉄と水の組み合わせで使うのですから、すぐにサビます。
そのためメンテナンスが面倒です。
濡れたまま置いておくと、数時間で赤サビが発生します。
メンテナンスが面倒
・使用の都度、鉄瓶が熱いうちに湯を捨て、余熱乾燥させないと水分が残ってサビがでます。
・内側のサビは茶渋を煮て食い止め、表面は茶渋を浸した布で磨きます。
割れ物です
鉄瓶はすごく頑丈と思われがちですが、鋳物に使う鉄は鉄筋のように粘る鉄ではなく、落とすと割れてしまうこともあります。
また、空焚きによる高温時に急冷させても割れることがあります。
フタは熱くて持てません
どのような鉄瓶も湯を沸かすとフタのつまみが熱くて持てなくなります。
熱さ自慢のお年寄りは素手で持ちますが、普通は布巾で持ちます。
鉄分の補給?
鉄ですからもちろん鉄分の補給になります。
しかし、あなたにはそれほどの鉄分が必要ですか?
男性の場合は健康のためにあまり鉄分補給しないほうが良いということも聞きます。
鉄分の補給には他の方法もいろいろとありますし・・・。
お湯が美味しくなる?
鉄瓶を使って、火鉢の炭火で湯を沸かしますと視覚的な感覚や期待感から、湯が美味しくなったと感じることが多いと思います。
確かに特有の味を感じることがありますが、それが美味かは疑問です。
冷静に味覚のみの比較となると、残念ながら誰もが感じるほど美味しくなるわけではないように思います。
味の差を感じる人、美味しくなったと感じる人の割合がどの程度か?検証が必要かと思います。
購入するなら
購入するなら、使わなくても飾っておきたくなるほど、気に入ったデザインの鉄瓶を選ぶべきです。
そうすると時間に余裕の無い時、夏季の間など使わなくても後悔しないと思います。
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