室内での木炭燃焼時の事故
火災や火傷などの事故のほかに、室内などの閉鎖された空間で木炭や薪を燃焼させると、
人命にかかわる重大な事故の可能性があります。
その原因は「一酸化炭素中毒」です。
■酸素欠乏による
密閉空間で木炭を燃焼させると、酸素が少なくなります。炭火は酸素があっても一酸化炭素を出しますが、酸素がなくなると急激に高濃度になるのです。
もちろん、炭火に限らず、どのような物質も酸素がなくなると高濃度な一酸化炭素を出すので、住宅火災時の死因の最大の原因となっています。就寝中などに一酸化炭素中毒で動けなくなり逃げ遅れるのです。
■一酸化炭素(CO)中毒 かなり危険
一酸化炭素は無色無臭の有毒ガスで、有毒ガスというと特殊なものと思われるかもしれませんが、燃焼中の木、紙、布、石油製品などさまざまなものから発生する身近なものです。
煙草の煙にも含まれているので、吸うと酸欠になりクラクラします。
そのような身近なものが何故危険かと言いますと、単にガス濃度が問題なのです。
樹木や木炭、石油や石炭など、いわゆる燃料を燃焼させると発生していますが、昔のように風通しのよい室内空間では濃度が高まらず、危険性が低かったのです。
一酸化炭素はどこにでもある有毒ガスで、木や紙を燃やしても発生します。
問題はガス濃度が高まると危険なことです。
今は少ないですが、昭和40年代ごろまでは、木炭や練炭の掘りごたつにもぐって遊んでいた子供が中毒で死亡したり、
練炭をつけたまま換気をせずに眠ってしまって死亡したりという事故が多かったものです。
現在でも1階の駐車場の車のエンジンをかけっぱなしで眠ってしまい、2階、3階の家族全員が死亡するなどの事故が発生しています。
※一酸化炭素は熱気と共に上昇することが多いようです。
炭火からの一酸化炭素の発生
正常な燃焼状態でも木炭の燃焼中は一酸化炭素が発生します。
これは避けることのできないものですから、換気を行うしか方法がないようです。
左:黒炭の燃焼も 右:白炭(備長炭」)の燃焼中も一酸化炭素が発生しています。
テント内、車内、小さな空間では使わない!
たとえ少量の発生であっても、テント内や車内(キャンピングカーも)では使用しないでください。
小さな空間ではすぐに濃度が高まります。
着火したまま眠らない!
一酸化炭素中毒は体の自由を奪うので、眠ってしまうと気づくのに遅れて、たとえ意識があっても動けなくなることがあるようです。
また、火災予防のためにも炭火や焚き火を消火せずに眠ってしまうことは危険です。
木炭や薪を燃焼させている時は、石油やガスストーブを使用する時と同様に、必ず換気が必要です。
万一に備えて、一酸化炭素警報器の設置を
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