灰の代表格は「木灰」(きばい)ですが、最近ではホコリの立ちにくい「セラミック灰」を入れることもあります。
特に小さな手あぶり火鉢には「藁灰」(わらばい)を入れることもあります。
藁灰は装飾的に用いられることもあります。
また、最近では使うことがないと思いますが「もみがら」の灰もよく使われていました。昔はこれ以外にもいろいろと使われていたかもしれません。
灰には無限といってもよいほどの種類がありますが、ここでは特によく使われる4種類をご紹介します。※セラミック灰は新しいもので歴史はありません。
■木灰 火鉢にも囲炉裏にも使います
火鉢には昔から多くの場合、木灰が使われます。
木灰は美しい模様が描け、炭火の灰と同質のため、いつまでも変化せずに美しく保てるためです。
良質の木炭になる樹種(ナラ、カシ、クヌギ、シイなど堅木の広葉樹)の木灰でしたら、樹種にこだわる必要はありません。
木灰になると肉眼・質感では区別できず、樹種にこだわる意味がないのです。
この木灰はナラ・クヌギなどの混合です。美しい模様が描け、自然な灰の色です。
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光の加減で色が異なりますが全て同じ木灰です。上質の木灰はいづれも濃い灰色です。白っぽい灰は、軽質な針葉樹か、南洋材か、草木類か、あるいは灰もどきかもしれません。
いずれにしましても白っぽい灰では、上質な木炭の濃色な灰とは合いません。
より白い灰が高級!と思う方もおられるでしょうがそれは間違いです。
火鉢の木灰は炭火の灰と美しくなじむ必要がありますので、木炭と同じ広葉樹であることが理想です。
灰の色や質は、カシ、ナラ、クヌギなどの広葉樹なら樹種による差ではなく、燃焼温度や酸素の供給量などの燃焼方法と、フルイのかけ方による変化の方がはるかに大きく、樹種による差はありません。
実際に灰を見て「これはクヌギ!」などと言える人はいないのです。
特に色は樹種ではなく、燃焼温度と燃焼時間により大きく異なります。
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