白炭と黒炭はその特性が大きく異なります。
七輪や火鉢の炭火として使う時、脱臭用、浄水用、インテリア用などそれぞれに特性を知って使い分けましょう。
木炭は生産方法の違いによって、白炭、黒炭の2種類に大分類されます。
原木の種類や産地によって分類されるものではありません。
◆白炭:はくたん、または、しろずみ、といいます。各種備長炭、ナラ・クヌギ・カシなどの白炭。
備長炭は白炭の一種で、樫(かし)を原木としたものですが、
樫以外のナラ・クヌギなど備長炭といわない白炭も全国に多種あります。
◆黒炭:こくたん、または、くろずみ、といいます。ナラ、クヌギ、などの黒炭。
白炭と黒炭の違い------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
◆白炭とは
白炭は原木が窯(カマ)内部で蒸し焼きになったところで、窯内の原木を燃焼させます。
そして1000度前後で燃焼している原木を窯の外へ引きずり出して、水分を含んだ素灰(すばい/消し粉ともいう)をかけて消火したものです。
素灰とは灰と土が混合したものですが、この粉が木炭の表面に付着して白っぽい木炭に見えるので「白炭」と言われます。
☆つまり、白炭とは、窯内で真っ赤に燃焼させた木炭を窯の外で消火したものです。
紀州備長炭↓
写真左:この灰が付着して白く見えるので「白炭」と言います。樹皮は燃焼させて落としてしまうので付着していません。
楢(ナラ)の白炭 全国様々な産地があります。
◆黒炭とは
黒炭は原木が窯(カマ)内部で蒸し焼きになったところで、窯を密閉状態にして空気を遮断し、
窯内の火を完全に消火し、窯が冷えたところで木炭を取り出したものです。
☆つまり、黒炭とは、窯を密閉消火し、真っ赤に燃焼させることなく窯内で冷却させたものです。
燃焼させていないため原木に対して歩留まりがよく、作業効率も高いです。
黒炭には樹皮が残っています。
写真左:椚(クヌギ)の高級黒炭で、断面が花のようなので、花炭、菊炭と言われます。
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