2005年07月02日

灰ならし −1  灰ならしは日本の文化

灰ならし(灰形)は日本の文化

灰をならす、灰を美しく整え、模様を描く、という日本独自の素晴らしい文化がほとんど消えてしまったようです。
神聖な火元の清浄を保つこと、美しい模様を描きお客様を迎える習慣があったのです。
※「灰形」は茶の湯の炉の灰を整えることで、これは素晴らしく明確に確立された文化ですので、囲炉裏や火鉢では「灰模様」と言って、はっきり区別した方がよいと思います。

囲炉裏や火鉢を日常的に使っていたころは、各家庭ごとや個人ごとにその家流、その人流の灰のならし方があったこと、長火鉢や囲炉裏に美しい模様を描いて客人を迎えることはごく一般的でであったことは容易に想像できます。木炭の発明により薪を燃料とした囲炉裏から進歩を遂げ、美しい座敷内に囲炉裏が設けられ、各部屋に火鉢が配置されたころから、特に、武家屋敷や豪商の囲炉裏や江戸旦那衆が粋を競った長火鉢にはきっと美しい模様が描かれたことがあったはずです。

灰模様 波魚

灰の模様は無限大。
火鉢や囲炉裏には、このようなお目出度い模様も描かれたはず。
文字を習うため、灰に字を書いて黒板代わりも使われていました。



現存する囲炉裏でも、高貴なものとして、京都桂離宮の古書院の囲炉裏をはじめ、幾つもの美しい囲炉裏が残っており、公家、武家座敷の囲炉裏には贅沢な道具が用いられ、お目出度い席にはそれなりの灰模様が描かれたのではないかと想像します。
また、全国各地の豪商、豪農と言われる古民家にもお客様を持て成す美しい囲炉裏が多く存在します。





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Posted by field5392 at 16:42TrackBack(0)

2005年07月01日

火鉢の使い方 −2 断熱・耐火性を調べる

長火鉢の断熱性、耐火性を調べましょう。

骨董の長火鉢を使用する際は、木灰を取り除いて、炉の断熱性や耐久性を調べましょう。
写真は関東長火鉢ですが、周囲に縁のある関西長火鉢も同じ要領で改良してください。長火鉢小 底.jpg



関東長火鉢(江戸火鉢)
長火鉢本体と炉(落とし)が一体のタイプ



炉の底の断熱用の瓦を取り除くと、コゲあとがでてきました。
昔の火鉢はよい断熱材がなかったため、コゲていることも多いようです。
炭火の扱いになれていたので、あまり神経質でもなかったようです。
石膏ボードで補強して使います。(次項)

長火鉢大 底.jpg古い炉古い炉 拡大







関東長火鉢(江戸火鉢)
長火鉢本体から炉(落とし)が取り出せるタイプ。

この長火鉢は、炉の底に3センチほどの空間が設けられていて、断熱効果は高いようです。
しかし、炉はかなりボロボロです。明治〜大正時代に作られた長火鉢で、100年ほどにもなるようです。
木製の炉に薄い銅版が張られたもので、一般的な炉の形状です。
この炉はかなり痛んでいたので、鉄炉に作りかえました。(次項)

丸火鉢 木灰藁灰







陶器の円形火鉢(瀬戸火鉢)は、ひび割れさえなければ、適量の木灰や藁灰が入っていれば大丈夫です。
重すぎると感じる場合は、底に砂利が入っているかもしれませんので、軽量にしたければ一度、灰を取り出して、木灰か軽石と入れ替えてください。
軽石の入れ方はこちら

ひび割れにご注意
陶器・磁器製の円形火鉢は、少しでもひび割れがあれば注意してください。
平常時は少しのひび割れでも、炭火を入れて過熱すると膨張して大きなひび割れになります。ひび割れの幅が2倍か3倍ほどに大きくなるものもあります。骨董の円形火鉢を購入される場合は特にひび割れがあればご注意ください。火鉢上部ほど加熱されやすいので、上部に少しでもひび割れがあれば要注意です。

安全な火鉢の灰は →こちら

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Posted by field5392 at 18:41TrackBack(0)

2005年06月30日

火鉢の使用方法 −1  灰を調べる

火鉢の石綿(アスベスト)にご注意!

古い火鉢を使用する際は、灰を調べましょう。
最近まで石綿(アスベスト)の発がん性が知られていなかったため、火鉢の灰として石綿が使用されている可能性があります。もし、火鉢の木灰に混じっていれば、舞い上がることが考えられますので取り除いてください。その石綿がどれだけ有害なものかはわかりませんが、やはり危険は避けた方がよいと思います。
白く美しい石綿を好んで火鉢に使うことがあったのです。
また、炬燵(こたつ)や行火(あんか)にも石綿が使われており、石綿を捨てるのがもったいないので火鉢に入れられることもあったようです。

アスベストアスベスト拡大
繊維状のものがあるとアスベストを疑うべき
全面に大量に入っていることもあります。
昔からある火鉢によく入っています。





関東長火鉢の木灰に混じって、石綿が入っていました。
写真ではちょっとわかりにくいですが・・・たぶん行火か何かの石綿を混ぜたのだと思います。アスベストの危険性なんて知らなかったのですから、火鉢にはよく入っています。何度も見かけたことがありますのでご注意ください。もし、白い繊維状のものがありましたら、念のため吸い込まないように防塵マスクをして処理してください。
そういえば、昭和のころは小学校や中学校の理科の実験で石綿を使ってましたね。皆、平気で石綿で遊んでいました。

木灰だけでしたら問題ありませんので、固まっていればほぐして、篩(ふるい)にかけてください。
念のため、底まで掘り起こして状態を確認してください。


安全な火鉢の木灰は →こちら

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Posted by field5392 at 20:40