2016年11月01日

雑木の紀州備長炭

 
珍しい雑木の紀州備長炭です

紀州備長炭の原木というとウバメガシ! と思っておられる方が多いのですが、正式には原木の規定はなく、ウバメガシやカシでなくても、れっきとした紀州備長炭なのです。
そもそも「ウバメガシ」もカシではなくナラ科の植物で、見た目もナラやクヌギによく似ています。
「備長炭=カシ類」という定義もあるようですが、「ウバメガシ=カシ類」という勘違いを含んでいるのです。

ちなみに現在製炭されている紀州備長炭の95%以上がウバメガシ、残り5%以下のほとんどがアラカシですが、まれに「雑木」や「楢:なら」の紀州備長炭が存在します。
アラカシでさえほとんど流通しませんので、産地でも滅多にお目にかかれません。
昭和初期までは燃料不足から、多く製炭されていたのですが、出荷価格も低くほとんど製炭されなくなりました。
雑木には、ソバ、アカメ、ネジキ、ヤブツバキ、トネリコ、カマツカ、サカキ、トベラ、ヤマモモ、クロガネモチ、ネズミモチ・・・などなど。
昭和初期は多くの雑木が製炭されていました。

雑木といえどもしっかり比重のある高火力な広葉樹ですから、ウバメガシの窯の焚き付けとして使うことがよくあり、
ほとんどが燃えてしまいますが、たまによい備長炭となり、その少量を集めて出荷されることがあります。

15kgが入った箱は滅多にお目にかかることのない品です。

また、コナラ、ミズナラ、を原木とすると雑木ではなく「楢:なら」という規格に分類されます。




雑木の紀州備長炭   ▼クリック拡大
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これはソバ、アカメ、ヤブツバキ、を原木としたものです。









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ウバメガシと同様に紀州備長炭の箱で出荷されます。
比重が小さく同じ15kgでも体積が大きいため、大きな3号箱に入れて出荷されます。
表示名は「雑」と書かれますが、備長炭ではない各地の白炭と比べて、見た目も美しく燃焼性能も高いです。
原木により異なりますが、一般的な白炭より炭素密度が高く、持った感じもずっしりしています。
着火すると備長炭特有の全体が光る現象が見られ、明らかに黒炭の燃焼と異なります。
これは紀州特有の丁寧な製炭により、原木が強く引き締められるためだと思います。
同じ、ナラを原木としても一般的な白炭の製炭ではこのようなしまった炭にはならず、黒炭に近い燃焼になります。




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←ソバの木の紀州備長炭です。
ソバはとてもよい原木で、ウバメガシに混入すると区別がつかないほどです。
ずっしり重くしまり、火力も申し分ないです。










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Posted by field5392 at 09:57│TrackBack(0)

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