2012年10月10日

木灰の放射能について

 
木灰(もくはい)には 原木の200倍ほどのセシウムが残留します。
セシウムの半減期は30年です。

 
1トンの原木を燃やして残る木灰は、わずか5kgほどです。 
逆に考えますと、セシウムはいくら高温で燃焼させても消えないので、木灰に含まれるセシウムは、原木の200倍ほどに凝縮されることになります。


薪ストーブの灰から高濃度セシウムを検出
福島の民家の薪ストーブの灰から、4万3780ベクレルという、とんでもない高濃度な放射能が検出されたのも、
この200倍ほどの凝縮によるものです。
薪ストーブに使うナラやカシの森林には、雨水の溜るホットスポットが存在しますので、地域単位では判断できず、本来は樹木一本一本を検査する必要があります。
しかし、それは現実的には無理なことですから、やむを得ず広範囲で規制されています。
このように木灰には高濃度のセシウムが残留することから、林野庁が流通制限の指導を行っています。
※林野庁の実験では、原木の182倍ほど残留すると公表しています。


出荷制限を受けている都県
林野庁の指導(平成24年2月10日)により、下記17都県から伐採された原木による木灰を食品の加工及び調理(製麺、アク抜き、凝固剤等)に用いないことと出荷制限されています。
現実的には食品用のみでなく、ほぼ全ての木灰の流通が止っています。
(制限されている17都県)
青森県、岩手県、宮城県、秋田県、山形県、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、山梨県、長野県、静岡県。
木灰は、とち餅や山菜のあく抜き、コンニャクの凝固、沖縄そばのかん水など、食品用に用いられることも多いため制限されているのです。
実際には汚染されていない森林も多くあるのですが、手間暇やコスト面から全量検査は無理ですから、仕方のない処置と言えるのかもしれません。ホットスポットがあるので個体差も大きいと思います。
残念ながら以前私共が販売していた木灰も長野県産のため、震災後に伐採した原木のものは、汚染の有無にかかわらず即座に生産・販売を中止しました。
汚染の有無に関係なく、県単位で制限されたので、対策の余地なく中止です。
セシウム137の半減期は30年ですから、当面の間は制限が続くと思われます。
木灰が激減しています
日本での木灰の産地は、なんといっても東北地方が大きいのです。たぶん50%以上は生産されていたと思います。
そのため、今後木灰が品薄になることは必至です。


木灰は食べたり、吸い込んだりします
囲炉裏や火鉢の木灰は食品ではありませんが、常時住居内にあり、その回りに人がいます。
時には舞い上がり、呼吸と共に吸い込み、食べ物に付着することもあり、たとえわずかでも体内被曝する可能性が容易に考えられます。
そのため、高濃度なセシウムに汚染された木灰は、やはり避けるべきかと思われます。



安全な木灰はこちらで販売中 
私共で販売中の木灰は、宮崎県(枕崎)のもので、震災による放射能の影響を一切受けていません。


参考まで
林野庁のデータで182倍 平成23年11月18日:林野庁
林野庁のホームページによると「実証実験により、薪1kgを燃焼させると灰5gが残り、木炭1kgを燃焼させると灰30gが残り、
薪及び木炭に含まれていた放射性セシウムの約9割がその灰に残るとのデータが得られました」
「これは、灰1kg当たりの放射性セシウムの濃度が、薪1kgと比べて182倍、木炭1kgと比べて28倍となることを意味します」・・・とあります。



安全な木灰 販売・詳細はこちらから


灰の目次へ戻る

Posted by field5392 at 15:05│