2012年03月10日

囲炉裏の炉と炉縁


  
このページは改訂いたしました。2014年3月4日
価格、仕様などが変更されています。
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囲炉裏の「炉縁」と「鉄炉」を設計事務所様・工務店様をはじめ、ご自分で取り付けされる一般のお客様からのご注文により製造いたします。

下記ご覧の上、ご相談ください。 
TEL 06-6675-5392  Mail: nagata@fnw.gr.jp

囲炉裏を設計される方は、参考のため是非こちらもご覧ください。
囲炉裏の設計

囲炉裏 01囲炉裏 03













■■■■■■■ 規格製品のご案内 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

上の写真と同様の埋め込みタイプの本物の囲炉裏です。
弊社規格品のため割安となっています。(オーダー品は10~20%UP)

炉縁、フタ、鉄炉、の3点セットで、床下地に穴をあけて上から落としこむだけの簡単な施工で完成します。
※詳細は下記の施工事例をご覧ください。

◆仕様 ※詳細は下記参照
炉縁・フタ(木製部分):タモ無垢材(北海道広葉樹)塗装なし 接合/会津継ぎ、炉縁幅160、厚55
鉄炉(黒色部分):鉄製、黒色焼付け塗装、耐熱温度600度、深さ180

囲炉裏 10囲炉裏11










○納期はご入金後2~3週間ほど
○お支払いはオーダー品のため銀行振り込み、前払いとなります。
○送料を含みます。配送は佐川急便、JP日本郵便など宅配便を使います。
※設置費、塗装費を含みません。
※木製品のため寸法精度に誤差があります。
 





■■■■■■■ オーダー製品のご案内 ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

下記のような炉縁や鉄炉を自由なサイズで作ることができます。
価格は規格外品のため製造に時間がかかり、10~20%割高になります。
 ※デザイン・構造は規格化されています。
 ※会津継ぎ(四隅のつなぎ方)には寸法の制約があります。
○納期はご入金後2~3週間ほど
○お支払いはオーダー品のため銀行振り込み、前払いとなります。
○一人で持てないような大きな品はチャーター便送料が別途必要となります。



◆鉄 炉 -------------------------------------------------------------------------------------
鉄製の炉に耐熱塗料(600度耐熱)を焼付け塗装しますので、塗料の燃焼・サビの心配はまずありません。
※耐熱塗料スプレーを吹き付けたようなものでなく、高温窯で焼付け処理することにより、強い皮膜を形成しています。
※ステンレスはよほどの悪条件でない限り不要ですが製作は可能です。
 
(素材)
鉄製:レーザーカットの上、溶接接合
   2.3mmの鉄板を使用します。
塗装:600度耐熱、焼付け塗装、半艶消しの黒色 
   鉄炉は直接炭火が触れるわけではありませんが、
   炭火の赤外線で100~200度程度の高温になることもありますので、
   一般的な塗料は焼けて剥がれ落ちてしまいます。
深さ:鉄炉は180mmほどの深さが一般的で、半分ほどの深さまで灰を入れます。
製造誤差:小さなもので+−1mm、大きなもので+−2mmほどの製造誤差があります。
       また、炭火による加熱で1mmほどの伸縮があります。


鉄炉価格の計算方法
鉄炉の価格は下記の方法で算出してください。

内寸(周囲30mmの耳を除く寸法)で計算してください。
mm+mm+深さmm)×40円(税込)

計算例:内寸900×600×深さ180 の場合
(900+600+180)×40円=67,200円 となります

※30,000円を下回る特に小さなものは、全て30,000円となります。

縦・横・深さ、自由なサイズで製作いたします。
※大きなものは重くて塗装・運搬作業ができないため2分割になります。
囲炉裏の鉄炉 四角形囲炉裏の鉄炉 長形鉄炉03







囲炉裏の鉄炉 みみ周囲に30mmの耳(かかり)が付きます。
耐熱塗装のための吊り穴がコーナー4箇所にあります。






取っ手
短辺の両サイドに運搬・設置用の取っ手があります。設置後は取り外します。
囲炉裏の鉄炉 表囲炉裏の鉄炉 取っ手パーツ囲炉裏の鉄炉 裏









床の開口寸法にご注意 
床へのかかりは10mm程度とするため、
   床開口寸法=鉄炉の内寸+40mmとしてください。
裏側に取っ手用の金物が付いていますので、床開口部にかからないようご注意ください。
例:内寸900×600の鉄炉の場合 床開口寸法=940×640 となります
囲炉裏 鉄炉かかり

←この15mmの内、10mmが床の開口部にかかる部分です。


 




2分割の鉄炉
1枚の鉄板から取れない大サイズのものや、20kg以上あり重くて運べないものは2分割します。
縦+横がおおよそ2000mmを超えるものは分割になります。(正確には重量計算によります)
※価格の計算方法は1体形と同じです。

鉄炉04鉄炉01囲炉裏の鉄炉 半分








ネジ止めで接合します
囲炉裏の鉄炉 ネジ止表囲炉裏の鉄炉 ネジ止裏













◆炉 縁 --------------------------------------------------------------------------------------
当社では主に「タモ」の無垢材を使用した炉縁を製造いたします。「ナラ」での製造もいたします。
タモ、ナラは硬質な広葉樹ですのでキズがつきにくく、
古民家の囲炉裏のように数十年の使用により味わい深いものになります。
昔は材木が入手しやすかったため、ほとんどの場合このような硬質な広葉樹を使用しています。
※木製品のため、寸法・精度に誤差があります。
※無垢材のため伸縮によるわずかな変形があり、無垢材特有のひび割れが生じることがあります。
 長期間使用し特にウレタン塗装などをしない場合は、必ずどこかにひび割れが生じますが、
 天然木無垢材である限り避けられない現象ですのでご了承ください。
※スギ、ヒノキなど柔らかい樹木の炉縁は弊社では製造しておりません。

(価格)
タモ炉縁の価格はフタなしの小さなもので10万円~大きなもので20万円ほどです。
ナラ材はタモ材より20~30%高価になります。
詳細は寸法をお知らせいただければ見積りいたします。

(北海道広葉樹を使用)
タモ、ナラ共によく乾燥させた北海道広葉樹の無垢材を使用します。大きさ、厚み、幅など自由です。
(塗装)
恐縮ですがフローリングなどとの色合わせが困難ですので弊社では行っておりません。

(炉縁の幅と厚み)
炉縁の幅は150~180程度が一般的です。
囲炉裏はテーブルと異なり、床に食器類が置けるのであまり広いものは必要ありません。
厚みは、フローリングを突き付けて、30~40ほど床から上がるよう、55mm厚を一般仕様としています。
※会津継ぎの場合は55mmに限定しております。
囲炉裏 02

炉縁の幅は150mmほどあれば十分








◆◆タモの炉縁◆◆
タモははっきりとした美しい木目が特徴的で、無垢材は高級家具の素材として多く使われています。
同種のアオダモは野球のバットやテニスラケットに使われることで知られています。
★天然木無垢材のため木目模様に個体差があります。

板目1.jpg板目2.jpg00







囲炉裏 炉縁

 タモ
←1200×900・厚み55、炉縁の幅160、  フタ3分割 厚み25 





1660×1160 タモ炉縁.jpg
 タモ
←1660×1160・厚み55、 炉縁の幅170、 フタ4分割・厚み30 






タモ 4枚ふた.jpg
 タモ
←1960×1160・厚み55、 炉縁の幅170、 フタ4分割・厚み30 








◆◆ナラの炉縁◆◆
北海道のナラは希少で品質もよく、オークよりさらに高級材として扱われます。
※高級家具でお馴染みの「オーク」も同種の木なのですが、輸入材のため、あくまでも「オーク」と称され「ナラ」とは区別されています。

ナラ材は「柾目」にとることで強度が増します。ナラ特有の上品な美しい木目模様です。
炉縁の素材としては、日本産のケヤキ、黒柿など入手困難な高級材を除いて最高クラスだと思います。
ナラはタモのような大木が少ない上、柾目に取るため、幅が25cmほどを超える大きな材は希少品となります。

★天然木無垢材のため木目模様に個体差があります。
23楢材 1
少々、木に詳しい方ならすぐにわかる、
ナラ材特有の「ふ」といわれる美しい木目模様があります。
塗装するのがもったいない?くらいです。





柾目に取るのでタモ(板目)のような大胆な木目模様がありませんが、
逆に上品な仕上がりとして、高級家具などにも好んで使われています。
楢材 2楢材 3楢材 4








高級感のある落ち着いた木目です
21
 ナラ
←900×900 厚み55 炉縁の幅150








◆炉縁の構造 ----------------------------------------------------------------------------------------
床の開口部に鉄炉を落としこみ、炉縁で押さえる弊社特有の工法をおすすめしています。
(下に施工事例がございます)
施工は極めて簡単で、ブロック積みや左官工事も必要ありません。
また撤去も簡単です。

囲炉裏03
←炉縁 裏側
裏側に鉄炉の厚み分の削り込みを入れます。





囲炉裏04
裏から見るとこのように鉄炉がはまり込みます。


 



囲炉裏05
上から見ると、炉縁内側と鉄炉がそろいます









◆炉縁の接ぎ ----------------------------------------------------------------------------------------
炉縁の接ぎ方は囲炉裏本舗オリジナルの「会津継ぎ」を一般仕様としています。
ご要望があれば一般的な「留め継ぎ」と「突合せ」も可能ですが、
ボルト締め+接着としましても接合強度は「会津継ぎ」に劣ります。

 各地の囲炉裏の接ぎ詳細はこちら

◆会津継ぎ あいづつぎ
これは会津地方(福島県)でよく見られる昔ながらの接ぎ方を原型として、私共が独自で改良を加えたものです。
炉縁は加熱される上、広葉樹の堅木は強烈な力で引き合うので、「留め継ぎ」や「突合せ」の接合では、長年使用するとどうしても隙間が開きやすくなります。
特に木の呼吸を止めない無塗装やオイル仕上げの塗装では、何年も乾燥させた木であっても吸湿と乾燥を繰り返し、顕著に木が動いてしまいます。
「会津継ぎ」は縦横の引っ張り、ねじれにとても強い接合方法で、炉縁の接合方法としては最強と言えるものです。
接ぎの名称がないので会津地方に敬意を表して「会津接ぎ」と命名させていただきました。
加工が複雑で製作に技術を要しますが非常に強固で美しいため、囲炉裏本舗の一般仕様としています。

会津継ぎ 仕口

←会津継ぎの仕口
完全に合体してしまうので、歪みが起らず、
非常に強固な接ぎ方です。






囲炉裏02会津継ぎ 3










会津継ぎ
←囲炉裏テーブルの会津継ぎ(タモ材)
オスモオイルで塗装しています







 

◆留め接ぎ とめつぎ
継ぎ 1斜め45度で継ぎ合わせるもっとも一般的な接合方法です。


裏側からボルト締めして接着しますが、会津継ぎのように木と木が組み合わさっているわけではないので、
年月を経ると隙間が開いてくることもあります。



炉縁4.jpg
隙間が開いたり、歪みでずれたりすることがないよう、
裏側からボルトで締めこんでいます。






◆突合せ 
継ぎ
単に直角に付き合わせた接ぎです。
これも裏側からボルトで締めこんで止めます。








◆床材との関わり----------------------------------------------------------------------------------------
フローリングの場合は、炉縁「突き合せ」にするか「埋め込む」かの両方が可能です。
畳の場合は「突き合せ」が一般的です。
炉縁は無垢材のため伸縮によるわずかな変形や、寸法・精度に誤差があります。
フローリング突き合わせなど取り合いのある場合は、必ず炉縁をセットしてから取り合いを行ってください。
囲炉裏03←炉縁裏側
これはフローリングを付き合わせるため、裏側がフラットな仕上げです。
フローリングと炉縁の隙間の仕上げ精度が問われますが、美しい仕上がりになります。
※内側は鉄炉の厚み分の凹みがあります。




フローリングカット.jpg
これは四方にフローリングが入り込むように厚みに合わせて裏側をカットしています。
フローリングの長さに誤差があっても隠すことができ、施工が簡単ですが、
炉縁とフローリングの隙間が横方向から見えるので、あまり美しい施工方法とは言えません。
日本古来の施工方法は、この方法ではなく必ず突き合わせによるものです。









◆囲炉裏のフタ ---------------------------------------------------------------------------------------------------
 
フタの詳細はこちらにもあります。
使わない時のためにフタを設けることができます。
もちろん人が歩けるよう20mm厚の無垢板を使用します。
※フタをするには背の高い五徳や自在鉤などの道具類の撤去が必要です。

囲炉裏フタ
もちろんフタにも無垢板を使用します。
無垢板のフタは木の呼吸を止めるウレタン塗装などを施さないと、大きな反りが出てしまいます。
このあたりが合板や空洞のフラッシュ板と異なり、とてもやっかいなのです。
無垢材の動きにより、フタの一部にカンナがけしないとフタが閉まりにくくなることもあり得ます。
どのように変化するか、その予測はほぼ不可能なのです。


囲炉裏のフタ 表
←囲炉裏テーブルのフタ

フタをすると、食器を置くスペースを広げたり、
人数に合わせて炉を小さくすることができます。
4枚中、1枚を閉じています。




フタ裏側
フタの裏側です。
反りを防ぐために蟻桟を2本入れます。
無垢材の価値にこだわるため手間を惜しみません。

フタの幅が大きいと割高な大材を使用することとなりますので、
接着による接ぎで作ります。

蟻桟断面蟻桟
フタに溝を作り、サクラの木でできた蟻桟を横から叩き込みます。






囲炉裏06フタ角
フタを受ける炉縁の溝は、曲面で仕上げています。
炉縁はすぐに灰で汚れるので、掃除がしやすいように工夫しています。
そのためフタのコーナーも曲面で仕上げています。




指穴フタ指穴
フタを持ち上げるための指穴です。
指がかかりやすいよう裏側は大きく削ってあります。








◆施工事例------------------------------------------------------------------------------------

囲炉裏本舗オリジナル、とても簡単、ローコストな施工方法です。ごく一般的な施工事例です。
※この事例では丁寧にブロック積みされていますが、本来ブロックは不要です。
 むしろ床下には何も無い方が風通しがよくてよいと思います。

タモ炉縁外寸:1940×1140×60 炉縁幅:170 
フタ:800×400×30(4枚)
鉄炉内寸:1600×800(2分割)


鉄炉 半分
これは大きな囲炉裏なので、鉄炉を2分割してはめ込みます。






かかり
床の開口は、鉄炉内寸より40mmほど大きくします。
単に鉄炉を上から落とすだけです。





鉄炉 全体
2分割の鉄炉をビス止めで接合します。(特に大きな鉄炉のみ2分割です)






炉縁
炉縁を置きます。
この炉縁はタモ材、3方「留め接ぎ」、手前1箇所のみ「突合せ」です。





炉縁 フタ
フタは幅400・4枚です。






炉縁 コーナー
この囲炉裏の場合、塗装の後、
フローリングを突きつけで施工して完成です。
※写真はフローリング施工前







囲炉裏部屋静岡県 松田様の囲炉裏部屋

こちらも同様の施工方法です。塗装も完了しています。
しっくりと落ち着いた美しい囲炉裏部屋です。

タモ炉縁外寸:1500×900×60 炉縁幅:170 
フタ:600×300×30(4枚)
鉄炉内寸:1160×560

※写真はフタを2枚閉じたところです。





 


ほたる囲炉裏01山江温泉「ほたる」様の囲炉裏
囲炉裏の炉縁、鉄炉、道具類一式を納入させていただきました。
畳との段差を設け、モダンにデザインされた火棚が一体となって、独立した囲炉裏空間としての演出が際立っています。
 設計:T&Sデザインパートナーズ様
 施工:久保田工務店様


ほたる囲炉裏03
タモ炉縁外寸:1960×1160×55 炉縁幅:180
フタ:830×407×25(4枚)
鉄炉内寸:1600×800(2分割)耐熱焼付け塗装











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○納期について
ご入金後、3週間ほど必要です。
○細部の構造について
図面により細部ご確認の上、製造いたします。
※オーダー品ですがデザイン・構造は規格化されていますので、自由なデザインのオーダー品ではございません。
○お支払いについて
オーダー品につき、この製品のみ全額前払いでお願いいたします。
他の付属品は代金引換払いが可能です。

囲炉裏の設計についてはこちらを




このページは改訂いたしました。2014年3月4日
価格、仕様などが変更されています。
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Posted by field5392 at 18:05│