2005年11月07日

囲炉裏の座名

 
囲炉裏の座名
 
囲炉裏には統制を守るため、身分により座る位置が決められていました。
囲炉裏は武家・公家屋敷にもありますから当然のことで、身分制度を重んじる時代ですから、商家や農家も同様だったようです。

囲炉裏の座名イラスト.jpg
「民俗学辞典」柳田國男監修(東京堂出版、1951年より)

※絵が描かれた時代は不明です




座
岩手県 みちのく民族村より






座名.jpg
岐阜県 白川郷屋外博物館より

※カカザの位置が左になっています





これらの名称はどちらかというと商家や農家で使われていたもののようで、武家・公家では違う名称だったかもしれません。(不明です)
また、その地方の風習により様々だったと思われます。
下の写真でカカザ、キャクザが逆な理由は、台所に近い方をカカザとするためという説があります。方角や間取りによっても変化するのかもしれません。

ヨコザ
神棚・床の間の側近の上座をヨコザ(オコザ)といい、一家の主か、お坊様など身分の高い客人の座です。
カカザ
主婦の座で、台所に近い側になるようです。
キャクザ(客座)
男座、むこう座とも言いお客様、男の座です。
キジリ(木尻)
キジリは土間側で下座になります。老婆や娘、使用人の座です。
こちら側から薪をくべるので「木の尻」が見える方向になります。




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Posted by field5392 at 12:20│TrackBack(0)

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