2005年07月01日

火鉢の使い方 −2 断熱・耐火性を調べる

長火鉢の断熱性、耐火性を調べましょう。

骨董の長火鉢を使用する際は、木灰を取り除いて、炉の断熱性や耐久性を調べましょう。
写真は関東長火鉢ですが、周囲に縁のある関西長火鉢も同じ要領で改良してください。長火鉢小 底.jpg



関東長火鉢(江戸火鉢)
長火鉢本体と炉(落とし)が一体のタイプ



炉の底の断熱用の瓦を取り除くと、コゲあとがでてきました。
昔の火鉢はよい断熱材がなかったため、コゲていることも多いようです。
炭火の扱いになれていたので、あまり神経質でもなかったようです。
石膏ボードで補強して使います。(次項)

長火鉢大 底.jpg古い炉古い炉 拡大







関東長火鉢(江戸火鉢)
長火鉢本体から炉(落とし)が取り出せるタイプ。

この長火鉢は、炉の底に3センチほどの空間が設けられていて、断熱効果は高いようです。
しかし、炉はかなりボロボロです。明治〜大正時代に作られた長火鉢で、100年ほどにもなるようです。
木製の炉に薄い銅版が張られたもので、一般的な炉の形状です。
この炉はかなり痛んでいたので、鉄炉に作りかえました。(次項)

丸火鉢 木灰藁灰







陶器の円形火鉢(瀬戸火鉢)は、ひび割れさえなければ、適量の木灰や藁灰が入っていれば大丈夫です。
重すぎると感じる場合は、底に砂利が入っているかもしれませんので、軽量にしたければ一度、灰を取り出して、木灰か軽石と入れ替えてください。
軽石の入れ方はこちら

ひび割れにご注意
陶器・磁器製の円形火鉢は、少しでもひび割れがあれば注意してください。
平常時は少しのひび割れでも、炭火を入れて過熱すると膨張して大きなひび割れになります。ひび割れの幅が2倍か3倍ほどに大きくなるものもあります。骨董の円形火鉢を購入される場合は特にひび割れがあればご注意ください。火鉢上部ほど加熱されやすいので、上部に少しでもひび割れがあれば要注意です。

安全な火鉢の灰は →こちら

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2005年06月30日

火鉢の使用方法 −1  灰を調べる

火鉢の石綿(アスベスト)にご注意!

古い火鉢を使用する際は、灰を調べましょう。
最近まで石綿(アスベスト)の発がん性が知られていなかったため、火鉢の灰として石綿が使用されている可能性があります。もし、火鉢の木灰に混じっていれば、舞い上がることが考えられますので取り除いてください。その石綿がどれだけ有害なものかはわかりませんが、やはり危険は避けた方がよいと思います。
白く美しい石綿を好んで火鉢に使うことがあったのです。
また、炬燵(こたつ)や行火(あんか)にも石綿が使われており、石綿を捨てるのがもったいないので火鉢に入れられることもあったようです。

アスベストアスベスト拡大
繊維状のものがあるとアスベストを疑うべき
全面に大量に入っていることもあります。
昔からある火鉢によく入っています。





関東長火鉢の木灰に混じって、石綿が入っていました。
写真ではちょっとわかりにくいですが・・・たぶん行火か何かの石綿を混ぜたのだと思います。アスベストの危険性なんて知らなかったのですから、火鉢にはよく入っています。何度も見かけたことがありますのでご注意ください。もし、白い繊維状のものがありましたら、念のため吸い込まないように防塵マスクをして処理してください。
そういえば、昭和のころは小学校や中学校の理科の実験で石綿を使ってましたね。皆、平気で石綿で遊んでいました。

木灰だけでしたら問題ありませんので、固まっていればほぐして、篩(ふるい)にかけてください。
念のため、底まで掘り起こして状態を確認してください。


安全な火鉢の木灰は →こちら

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Posted by field5392 at 20:40TrackBack(0)

2005年06月29日

木灰の代用品ご注意

火鉢や囲炉裏に使用する木灰には木灰に見せかけた代用品が多くあります。もちろん知っていて使用することには問題ありませんが、知らずに使っておられる方が多いのも事実。代用品は木灰と性質が異なりますので注意が必要です。

安全性を確かめて
囲炉裏や火鉢の灰は必ず舞い上がり、呼吸とともに吸い込みます。家にいる子供たちも吸い込みます。食べ物を焼くと当然のことながら付着した灰を食べてしまいます。安全性を確認してから使うべきでしょう。

火鉢を買って灰が付属していたら、まず、疑うべきです。骨董の火鉢ならほとんどの場合は木灰が入っていますが、新品の場合、付属品に代用品が多いことは確かです。
本物の木灰はそれなりに高価ですから、付属品にできないことが多いのです。
★カシ、ナラ、クヌギ、などの良質の木灰は、色の差はあるもののまさに灰色、どちらかというと濃いグレーです。本物の木灰は白っぽくありません。


代用品として用いられるもの(囲炉裏本舗調べ)
1、珪藻土の粉(ラヂオライトなど) モロモロして灰ならしができず、木炭が沈んでしまいます。
  加熱により異臭を放ち、加熱部が変色します。大変安価です。
  ※詳細は下記
  セラミック灰と間違われることがありますが、まったくの別物で灰としての性能はかなり低いです。
  そもそもラヂオライトは、濾過や建材として使用する製品で、囲炉裏や火鉢に用いる灰の代用品ではありません。
2、火山灰 大量に降ってきて無料ですから・・・。
3、石炭灰 火力発電所から大量に廃棄され、さまざまな再利用法が考えられています。
  発電所のものは有害物質を含む産業廃棄物として処理されますので、市場に出回ることはないはずです。
   石炭灰は有害な重金属の含まれたものがありますので、事前に安全性を確認する必要があると思います。
   木灰よりモロモロして灰ならしがしにくいです。
4、砂・砂利 ※主に火鉢風灰皿に多い。断熱性がなく火が消えます。
5、不明の灰、合成灰? 廃棄物か?何か不明の白っぽい灰。???
6、セラミック灰 安全でローコストな代用灰です。 ※木灰とは特性が異なります

☆アスベスト(石綿)が、代用販売されることはありませんが、火鉢の使用者が後にカイロなどのアスベストを入れたものがよくあります。
また、昔の囲炉裏テーブルなど木製の火鉢には、炉の周囲の断熱材としてアスベストを使用したものがあります。



白っぽい灰には注意が必要です。
木灰 ラヂオ.jpg木灰 ラヂ拡大.jpg
左が本物の木灰  右が珪藻土の粉(ラヂオライト) 







■珪藻土の粉(ラヂオライトなど) が使いにくい理由
1 ベビーパウダーのようにふかふかで、五徳や木炭がどこまでも沈んでしまいます。
  また、比重が小さく、火鉢や囲炉裏の底で押し固まることもなく、火箸や灰ならしを立てることができません。
2 木灰のように模様を描くことができません。モロモロして描けないです。
3 炭火で加熱された部分が変色、変質し、臭気がでます。
  けっこう臭いです。


珪藻土の粉の上に炭火を置きますと・・・ラヂオライト備長炭ラヂオライト備長炭の跡.jpg








炭火に触った部分が変色し、臭気がでます。
灰は変色しません。

ラヂオライト手
手にべったりと付着するのですぐにわかります。







※火鉢用、囲炉裏用の「灰」として販売されていることもありますからご注意ください。
  特に安価なもの、白っぽく美しいものであれば木灰でない可能性大です。


アスベスト(石綿)にご注意!
火鉢がよく使われていた時代は誰もがアスベストの危険性を知りませんでした。
火鉢の灰に白い繊維を見つけたらご注意ください。


木灰は安心です 
木灰には、人体に影響を与えるような有害な物質を含みません。
木灰波魚.jpg紀灰丸火鉢.jpg







カシ、ナラ、クヌギ、などの良質の木灰は、グレー色で白っぽい灰はありません。
木灰はコンニャクの製造や、山菜の灰汁抜きにも使われる安心素材です。

木灰は人類が数万年も使用してきたものです。日本でもわずか50年ほど前までは、囲炉裏や火鉢の木灰と向かい合った生活をしてきました。
舞い上がった木灰や煙を呼吸により吸い続けて、また、食材に付着した木灰を毎日食べ続けて、その安全性はいうまでもありません。毎日のように舞い上がる木灰を大量に吸い続けている備長炭の炭焼きさんにも、呼吸器官やその他の特有の疾病はありません。本物の木灰は安心してご使用いただけるものです。

木灰・セラミック灰の販売はこちら
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